祭りだ!祭りだ!
さて、太子堂八幡のお祭りに来ました。
このお祭りは屋台だけで100件近く出る、この辺では最大のお祭りです。
数えたことないけど。
なので、人出もものすごく多く油断してるとあーちゃんが迷子になること請け合いです。
なので、あーちゃんに対しては細心の注意を払いました。
なので、大丈夫だと思ったのですが。
なのに。
あーそれなのに。
私が間違ってました。
正確に言うと忘れていました。
お祭りに来るときに最高に気をつけなきゃいけない人がいたことを。
八幡さんのお祭りですからね。
まずはお参りしなくちゃ。
本殿に行くことにしました。
その人はお祭り会場に到着したとたんに突撃し、あっという間に姿が見えなくなりました。
着くやいなやです。
as soon asです。
当年とって54歳。
もうすぐ55歳で四捨五入が気になるお年頃。
下町は上野の生まれ。
その人は、なにを隠そう恥ずかしながら私の母親。
よくこのブログにも登場するアノ母親です。
そっか、母親とお祭りに来るなんて15年ぶりくらいだもんな。
この人お祭り大好きじゃん。
毎年浅草の三社祭には欠かさず行ってたし。
私のお祭り好きは遺伝だもんなぁ。
しかもこの人、集団行動がまったくできない!
さて、お参り…。
あれ?いない。
あーちゃん、ばぁばは?
「ばぁばいないね。」
いないね。
周りを探したら…。
子どもに混ざって不自然なくらいわき目も振らずにソースせんべいを買うばぁさまの姿が…。
その後も、屋台の最初の一角で「焼きそば食べる」「たこ焼き食べる」「焼き鳥食べる」とあちこちの屋台を制覇しかけたので止めました。
待て待て待てぃ!
あとどんだけ屋台があると思ってんだ!
ここで祭り終わっちまうぞ!
そういえばおばさんたち(母親の姉)がよく言ってたっけ。
「あの子は昔っからそう!」
…見なくても想像に難くない。
で、まあ一応次はたこ焼きってことになって並んでたんですが、母親の手にはいつの間にやら新しいソースせんべいが。
さっきは梅ジャムで、今度はオレンジなので明らかに買い直してます。
アンタいったいどんだけソースせんべい好きなのよ?
「いや、問屋行けばこんなの500円ぐらいで山ほど手に入るんだけどさ、それじゃ味気ないじゃん。ここで200円でも払ってさ、クジ引いて買うのが楽しいわけよ。」
…悲しいかな、この人とは間違いなく親子です。
さて、それからいろいろな店を(主にばぁさまが)制覇して、このお祭りのメイン屋台へ。
それは飴細工の屋台。
毎年このお祭りで飴細工を披露してくれる国立の飴細工師のおじさんの屋台だ。
見たことある?飴細工。
もうね、素晴らしいの一言。
惚れ惚れするよ。
あたしゃ、これを見るためにこのお祭りに来てるって言っても過言じゃないね。
このおじさんはひよこ・イルカという比較的ビギナークラスのものから、ツル・ドラゴン・マーメイドという芸術作品的なものまでこなす。
そのほかにもちゃんと世相を反映する作品もあって、アンパンマンやピカチュウなどもしっかりラインナップされている。
もちろん難易度の高いものほど価格も高く、500円~1000円まである。
なんでもそうだがものには価値というものがあって、価格がそれ相応かということがあるのだが、私はここの金額設定は決して高くないと思う。
自分のために職人さんが作品を作ってくれて、その過程を見ることができる。
しかも、屋台であるから周りの子どもがみんな見ている。
その主役は自分なのだ。
おじさんから出来上がった飴細工を受け取るときの、自分が主役だという照れくささと満足感。
本当に決して高くはないし、このおじさんは素晴らしい商売をしていると見るたんびに思う。
で、あーちゃんがいたのでなにを作ってもらおうかと思ったんだけど、聞くまでもなかったね。
アンパンマンだね。
おじさん、アンパンマンね!
すると、おじさんが釜から熱い飴を取り出して食紅で色をつけてくれる。
アンパンマンだから当然茶色だ。
最初は真珠色だった飴がこねるたびに、だんだんとその色になっていく。
毎年見ていて気がついたのだが、食紅の色はそんなにない。
つまり、少ない色を混ぜ合わせたり、量を調節することによって任意の色を作り出しているのだ。
コレだけでも見事だと思うし、努力なくしてはできない芸当だ。
その飴が、頭と胴体に分けられて、胴体の背中にあたる部分に、はさみでチョイチョイとちょいちょいと切り込みを入れて、みゅいんと伸ばすとコレがマントになる。
茶色になった飴をちょっと取り分けて脇においておく。
コレがなにになるかというと、アンパンマンの鼻とほっぺたになるのだ。
それから彩色して出来上がり。
これで800円。
目の前でおじさんが作ってくれたっていうだけでうれしいではないか。
私は前にドラゴンを作ってもらったことがあるが、そりゃあ素晴らしいっすよ、マジで。
ちなみに、左のは何かというと「飴風船」。
暖かい飴をストローの先にくっつけておじさんがくれるので膨らませてごらん、てわけだ。
うまく大きく膨らんだら好きな飴細工を作ってくれる。
これで200円。
これが子どもに結構人気があるんだ。
でも、子どもは慌てて膨らますから膨らむ前に割れちゃう。
…黙ってませんよ、うちの母親。
早速チャレンジしてみるものの、「ガサ山ガサ子さん」なうちの母親がこんなもんうまくできるわけがない。
案の定、「ぷしゅー」「ぷしゅー」と空気抜けまくり。
「できない!」
あきらめの早さも特筆もの。
しかし、ここで登場。
こういうチャレンジスピリッツが必要なものが大好きな人が。
それはB型こだわり人間、なにを隠そうこの私。
最初、コツもわからず吹き込むと「プシュー」と空気が抜けちゃった。
思ったより難しい。
冷えれば当然飴は固まっちゃうので、時間との勝負だ。
しかも膨らみ始めるまでが肝心で、そこは少し強めに吹かなきゃいけないんだけど、それから先はゆっくりと、しかし一定のスピードで吹き続けなきゃいけないことがわかってきた。
そんで、膨らましたんだけど重力で飴が下のほうにたまってしまうのだ。
こうなると当然上のほうが薄くなって割れてしまう。
つまり回しながら吹いて飴の厚さを一定に保たなければいけないのだ。
さらに、吹き続けるとストローの中心から風船がずれてしまう。
こうなると空気の当たり具合が一定にならないから、手で支えてやらなければいけない。
強く触れば割れちゃうし、弱すぎれば位置が直らない。
非常に微妙な力加減が要求される。
道理でおじさんが粉をつけて飴を練ってるわけだ。
粉がないと飴が手にくっついちゃうのだ。
それで膨らましたらまあまあ膨らんできた。
しかし、ある一定の大きさになったとたん、飴が膨らまなくなった。
カチッと固まってしまったのだ。
理由がわかった。
膨らめば膨らむほど飴の厚さは薄くなるため、固まるのも早くなるのだ。
つまり大きくしたいのであれば、とっとと大きく膨らませなさい、ってことだ。
いやぁ、これ面白い!
奥が深いよぉ、これは。
これらを踏まえてやってみた結果がごらんのとおり。
まあまあでしょ。
これ、みんな膨らむ前に割れちゃうんだから。
おじさんにもほめられたし。
でも、課題の大きさにまで膨らむには一回り小さかったので商品はナシ。
残念。
あとでみんなで食べたんだけど、飴自体は非常においしいのでまったく問題なし。
厚さが何十ミクロンの飴なんて始めて食べたから、不思議な感じがしましたね。
舌の上に乗っけるとあっという間になくなっちゃうというか、なんとも官能的な舌触りでありました。
あーちゃんなんてお口に入ってたのわかってたのかな?
今年も大変楽しいお祭りでございました。
あーちゃん、来年も一緒に来ようね。
ばぁばは…、いい子にしてたらつれてきてあげます。
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コメント
ねぇねぇ、アンパンマン持ってるのは『間違いなく』くうさんだよね?(爆)
飴風船は誰??つか、くうさんの手・・・(ブッww)
ところで可愛い魔女さんも『B型』だっけ?
B型ってホント自由な人が多いね(笑)
つか、ダメよっ!いくら母上でも女性の年齢バラしちゃっ!四捨五入って(ビクッ;;;)
私にとっても禁句よぉーーーっ!(^-^;)
投稿: えのっち | 2006年10月 9日 (月) 01:40
えのっち姉さん。
風船を持ってるのは女房だと思う。
いいよ、どおせアタシの手はおまんじゅうさ。
…あのぉ、残念ながら魔女はO型です。
ちなみに女房も。
私から見るとO型さんもだいぃぶ自由な気がしますが…。
投稿: くうみん@管理人 | 2006年10月 9日 (月) 01:46
あれっ?O型なのっ!Σ(゚ロ゚;)
そうかぁ~O型って自由なのかぁ~。
知らなかった(ぼそっ;)
まぁ、言われて見れば、ダーリンとお使いに行った時に『スッ』と私が消えるらしいんだけど、
ダーリンが私をやっと見つけた瞬間『激ギレ』されるY(>ω<、)Y ヒェェーーッ!
自分の頭の中では順番が組立ってるんだけどね。
ウチなんてO型同士なんだから、私の行動が推測出来たっておかしくないと思うんだけど・・・。
でも全て正反対の私たちにはムリな話(プッw)
投稿: えのっち | 2006年10月 9日 (月) 13:48
えのっち姉さん。
あれ?ダーリンもO型だっけ?
たしかにうちの女房もよくいなくなるけど、「ま、いっか」って思っちゃうところがB型なのかな?
投稿: くうみん@管理人 | 2006年10月 9日 (月) 23:26