盟友との別れ。
さっき実家のオバからメールが来ました。
「ゴンが亡くなりました。午前4時10分でした。長い間かわいがってくれてありがとう。」
そうか、だめだったか。
ゴンというのは実家で飼っているネコのこと。
実はおととい「ゴンが死にそうです。もう動けない。4日も水を飲んでいない。さみしいけど仕方ないね。」というメールをもらったので顔を見て来たのです。
「仕方ない」というのも無理はない。
なんたってゴンは19歳のおじいちゃんだもの。
行ってみると、グッタリしていて元気がない。
というより、反応がないのです。
息も絶え絶え。
触ってみるとあばらが浮き出しています。
オマエ、こんなに細かったっけなぁ…。
あきらめの悪い私でもさすがにこれはダメかと思いました。
オバが「さっき洗面所の端っこに行こうと思ったみたいだけど、行けなかったから戻ってきた。」って言いました。
ネコは他から見える場所で死なないといいます。
たった一人で死んでいくんですよね。
きっと見えないところに行こうと思って探してたんでしょう。
だから、こんな状態のゴンのそばにいないほうがゴンのためにはいいかとも思いました。
でも、どうしてもゴンのそばにいたかったのです。
特にネコが大好きな女房はゴンのそばから離れようとしなかったのです。
それでも帰らなくてはならなくなりました。
さすがにこれで見納めだと思いました。
これで帰ってしまえば生きて会えることは2度とないでしょう。
それがわかっているから後ろ髪を引かれる思いでしたが、いつまでもここにいるわけにはいきません。
「ゴン。」
呼びかけると、ゴンが少しだけ首を動かして私のほうを向きました。
私たちもいちおう男同士。
それでお互いわかりました。
そんな気がしました。
「男同士の別れなんてこんなもんだ、気にすんな。」とゴンの目が言っているような気がしました。
よく考えたら、私とゴンは7、8年一緒にいたんだよね。
ゴンは若い時は血の気が多くて、すぐに噛みつくわ引っかくわで大変なきかんぼう。
私ともよくケンカをしました。
ネコパンチの打ち合いです。
勝負は、まぁだいたい引き分けでしたね。
お互い「まあ今日はこのへんでカンベンしといたるわ」って感じでした。
昨日、おばあちゃんのお墓に行って来た時に「おばあちゃん、ゴンがもうすぐそっちに行きそうだよ。ちゃんと見つけてまた飼ってあげてね。」って頼んできました。
だから、心配しなくても大丈夫。
あっちには無敵のおばあちゃんがいます。
もう、今ごろはおばあちゃんと会えたかな?
ジジババと、ゴンと、ミヤンというネコと、カメというイヌと暮らしていた私。
ミヤンは23歳で、カメは19歳で天国に旅立ちました。
そして、一緒に住んでいたのはおじいちゃんだけになっちゃった。
それがたまらなくさみしいです。
でも、人生長く生きていればそんなことってたくさんあると思います。
うちのおじいちゃんもそんな思いをたくさんして来たんだと思います。
出会いと別れ。
ペットっていうのはそれを身近で教えてくれる存在なんだと思います。
ゴン、お前にはいろんなことを教わったんだね。
一緒にいる時は気づかなかったよ。
ごめんね。
そして、本当にありがとう。
携帯にこんな写真が残っていました。
記事にしようと思って取っておいたんだよね。
こないだまでこんなに元気。
病気で寝込むこともなく、ピンピンコロリの見本みたい。
本当に飼い主思いの猫だったんだと思います。
ノンビリとした好好爺になってからはこうしてオバに遊ばれて、いや、オバと遊んであげていたのです。
ちょっとおもしろかったのでパチリ。
血統書つきの雑種だったけど、いい男っぷりは最後まで変わりませんでした。
おばあちゃん、ミヤン、カメ。
ゴンがそっちに行きました。
またみんなで楽しくワイワイ暮らしてください。
よろしくね。
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