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2007年4月 5日 (木)

あるバスマニアのおバカなリポート。

先日定期通院で、病院に行った時のことです。
クルマで行ったのですが、途中でトロピカルこと関東バスとすれ違いました。
車内には運転手さんがたくさん乗っています。
…おかしい。
こんな光景が見られるのはバスの営業所が移管されるような場合しか見られないはずです。
あるいは新しい路線が開設される場合です。
移管するとすれば、このあたりでは丸山営業所だと思われますが、関東バスの子会社であるケービーバスは丸山営業所と同じ場所にあるので、あんなにまとめて運転士が習熟運転をすることはないはずです。
ということは、後者の可能性が高い。
で、近くのバス停を見てみると…。
ビンゴです。
一部の路線で経路変更があるようです。

下徳田橋ゆきのバスが廃止になり、江古田の森ゆきとなるようです。
そこで、終点である下徳田橋に行ってみました。
路線が変更となる案内が掲出されています。
Shimotokudenbashi_busstop_3

Shimotokudennbashi_busstop2

このバス停「しもとくでんばし」と読みます。
中24系統という中野駅から中村橋ゆきのバスがあるんですが、中23系統の中野駅から下徳田橋で折り返す運用があるのです。
この下徳田橋の近くに江古田の森というのができて、バスの折り返しはそこに変更になるということのようです。
要するにこういうことですね。

Simotokudenbashi_before
これがこうなります。

Simotokudenbashi_after

ということは下徳田橋を通るバスは中村橋発着のみということになり、大幅に減便になるのではないかと思ったらやっぱりそうでした。

この下徳田橋。
当たり前ですが同名の橋がすぐ近くにあり、そこから名前が取られています。
しかし、ごらんのように橋の名前は「下徳殿橋」であり、若干の相違が見られます。
Shimotokudenbashi_bridge
ここは江古田川に架かる橋で、川を越える手前は中野区、川を越えると練馬区になります。
時あたかも桜の盛り。
おおよそ3割から4割が咲いています。
Shimotokudenbasi_cherry
このあたりは「病院天国」といわれるくらい病院が多いので、患者のみなさんがお散歩に来ています。

このあたりは、「練馬すずしろの道」といわれているそうで、それを示す石碑が立っています。
Suzushiro
もっとも、ここはまだ中野区なんですけどね。
ちなみにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、「すずしろ」というのは春の七草の一つで、なんのことかというと大根のことです。
練馬といえば「練馬大根」。
今では大根の姿も形も見えませんが、練馬区らしいところです。
だから、ここはまだ中野区だってば。

さて、ということは来週には下徳田橋ゆきのバスはなくなってしまう、ということです。
今のうちに写真に収めておきたい…マニアというのはそういうものなのです。
そこで、バスを待ってみることにしました。
幸い、下徳田橋のバス停は信号の脇にあり、終点で乗客を降ろすと赤信号で止まる場合が非常に多いのでうまく撮れそうな気がします。

しかし…。
今日は平日です。
しかも真っ昼間です。
そんなにジャンジャン、バスが来るわけがありません。
しかも、こういう時に限って1時間に1本来るか来ないかという都営バスが来たりします。

ちなみに、都営バスは下徳田橋には停車しません。
都営バスというのは昔からどこでもそうで、周りのバス停に惑わされない独自の停車パターンで運行する場合が多いんですね。
…単なるわがままじゃないか?とも思うのですが。
そして、運悪く信号は青。
バス停には停まらない。
走っているバスを携帯で撮ってみましたが…思ったよりちゃんと撮れたと思いません?
Shimotokudenbashi_tobus_ng
さて、待っているとやっとこさバスが来ましたが、残念ながら下徳田橋どまりのバスではなく中村橋ゆき。
残念です。

しかしここで気づきました。
最近のバスは行き先を示す方向幕と呼ばれる部分がLED(発光ダイオード)つまり電光掲示板になっているのです。
このLED、実はカメラとあんまり相性が良くないのです。
普通にしていれば気がつきませんが、実は瞬いているのです。
細かく点滅しているんですね。
カメラはその点滅をしっかり認識しちゃうのでうまく撮れない場合が多いのです。
シャッタースピードが調整できる立派なカメラであればうまく取れるだろうけど、ケイタイのカメラじゃいかんせん限度があります。
以前はプラスチックの幕だったのであんまり問題はなかったのですが、LEDというのは思わぬところに問題があるのです。
ちなみにプラスチックの方向幕のバスを「幕車(まくしゃ)」、電光掲示板のものを「LED車」と読んでいます。

ここでやってきたのは中村橋ゆきの幕車だったのです。
ということは、下徳田橋ゆきの幕車が来ることだってあり得るわけです。
俄然、待っている意欲が増してきました。
急ぐ用事もないですし、のんびり待っていることにしました。
ただ、つらいのは腰を降ろす場所もなく、歩道もないので道の端に立ったまんまで待っていなければならないことで、これじゃ危うく不審者です。

さらにしばらく待っていると、下徳田橋ゆきのバスがやってくるのが見えました。
見えたんですが…。
残念ながらLED車だったのです。
バス停に止まっています。
まあ、これでもちゃんと写ることもあるから…と思って撮影してみたのですが、結果はご覧のとおり。
Shimotokudenbashi_bus_ng1

やっぱりうまく撮れないモンなんですよ。
でも、カメラを起動してすぐならLEDがはっきり写ることを発見しました。
しかし、起動してすぐってことは画面に映った状態で被写体の位置を合わせるっていう当たり前のことができないので、一発勝負です。
1回目チャレンジ!
Shimotokudenbashi_bus_ngw2
…失敗。
2回目チャレンジ!
Shimotokudenbashi_3
…また失敗。
そこで信号が青に変わり、バスは発車してしまいました。
そしたら、都営バスの逆方向のバスが来ました。
Shimotokudenbash_tobus1
めったに来ないはずなのに…。
まったく…。

そしたら、今度は反対側からさらに少ないはずの関東バスの練馬駅ゆきのバスが来ました。
しかも幕車です。
Kanbus_nerima
私だってここではめったに見たことがありません。
試しに時刻表を見てみると…。
Shimotokudenbashi_timetable
この時間は1~2時間に1本です。
運がいいんだか悪いんだか。

それにしても、平日の昼間だっつーのにタクシーが山のように来ます。
なんでかな?
需要あんのか?
…あ、そっか。
この辺は病院天国だもんな。
それなりに需要はあるわけか。

しかし、この時刻表を見る限り中村橋ゆきは20~30分に1回です。
もしも下徳田橋ゆきもこのペースで来るとすると…。
切ないです。
しかし、ここは下徳田橋。
当然のことながら下徳田橋ゆきの時刻はわかりません。

そこで、ひとつ手前の合同住宅前まで戻って、時刻表を確認することにしました。
その途中で新しいルートからバスが出てきました。
Newroute1
これが今度新しくできる中27系統のルートです。
習熟運転の真っ最中なんですね。
4月1日以降には当たり前の光景になるでしょうけど、今の段階ではなかなか新鮮な光景です。

さて、改めて合同住宅前に向かおうと振り向くと…。
あ、なんとバスが来ました。
もしも下徳田橋ゆきだったら…。
そして幕車だったら…。
ここの信号が赤にならなかったらバスはノンストップで走り去ってしまうので、この携帯のカメラでの撮影はほぼ不可能です。
しかし、幸いなことに中村橋ゆきのLED車でした。
ホッ。

さて、合同住宅前のバス停に到着。
時刻表を見てみるとラッキーなことに下徳田橋ゆきは、中村橋ゆきに比べて本数は倍近くあります。
Godojutaku_kambus_timetable
これなら、幕車のバスを待とうという気にもなります。
ちなみに都営バスの時刻表を見てみると、やっぱりこの時間は30分~1時間に1本です。
Godojutaku_tobus_timetable

さて、ここで待っていても、下徳田橋ゆきに乗車する人はいません。
そりゃそうです。
だって、次が終点ですから。
なので、ここで降りる人がいない限りバスはこのバス停を通過します。
ここで待っていても撮影できる保証はありません。
なので、下徳田橋に戻ることにしました。

下徳田橋で待っていると2台目の都営バスが来ました。Shimotokudenbashi_tobus2
ということは、私はここで1時間もフラフラしていることになります。
なにやってんだか。
ちなみに、今度は信号で止まったのでジックリ撮ってやりました。

あーあ、と思っていたら関東バスがやってくるのが見えました。
下徳田橋どまりのバスのようです。
しかし…。
残念なことにLED車です。
ああ、ダメか…。
まあ、でも一応撮っておこうかな…。
そう思ってシャッターを押しました。
するとなんと!!
神様っていうのはいるものです。
LEDであったにも関わらず、きれいに方向幕が撮れているではありませんか!
Shimotokudenbashi_bus_ok
あんまり嬉しかったので、横向きでもパチリ。
Shimotokudemmbashi_bus_ok2
こちらもラッキーなことにきれいに撮れました。

さてと、せっかくなのでここまで来たら江古田の森とやらを見に行ってみようかな。
そう思い立ち、行ってみることにしてみました。
バス停で2つですから歩いたって大したことない距離なはずです。

途中に唯一できる「慈生会病院」のバス停です。
Jiseikaibyoin_busstop_1
時刻表はまだ入っていません。
見てみると、ふりがなは「EGOTANOMORI」になっています。
Jiseikaibyoin_busstop_2
「えごたのもり」です。
ここは中野区なので、江古田は「えごた」で正しいのです。
ちなみに練馬区にも江古田という地名がありますが、こちらは「えこだ」と読みます。
なので、西武池袋線の「江古田駅」は練馬区にあるため「えこだえき」で正しいのですが、都営大江戸線の「新江古田駅」は中野区にあるため「しんえごたえき」と読みます。
表記が同じなのに読み方が違うという大変珍しい例です。

さて、さらに歩くと立派な建物が見えてきました。
Egotanomori
どうやらここが江古田の森のようです。
看板を見てもそう書いてあるので間違いないでしょう。
Egotanomori_kamban

バス停は病院(?)の構内にあるのではなく、構内に隣接した場所にロータリーとして設置されています。
Egotanomori_3
バス停にはまだ青ビニでカバーがしてあります。
Egotanomori_2

なるほど、ここにバスが入ってくるわけですね。
などと思っていたら、本当に習熟運転中のバスが入ってきました。
Egotanomori_1
うーん、バス停はバスが来てこそのバス停ですね。
バスが来ただけでグッと違って見えます。
この横で運転士さんたちが停車位置の確認や、お客さんの待ち列の方向や目印を確認していました。
非常に積極的で意欲的ですね。
ただ、病院のバス停のわりには、ベンチや日影がそばにないのでそのぐらいはあった方がいいかなぁ、とは思いました。

なんのとこはないレポートですけど、3時間もくだらないながら好きなことをして楽しく過ごしたのでした。
それにしても下徳田橋ゆきのバスがなくなるのはさみしいですね。
新しい行き先ができるのは楽しいけれど。

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コメント

 レポートお疲れ様でした。
 この辺を通る都バスといえば、池65の練馬車庫発着便だと思いますが、出入庫便と言うこともあって、めちゃくちゃに本数は少ない(路線図でも江古田二丁目~練馬車庫間は点線になって、さらにご丁寧に「本数少」とまで記載されている)ので、都バスが取れたというのは運がよかったのかもしれません。
 ちなみに、この辺に病院が多いのは、その昔結核患者の療養所があった頃の名残のようです。
 今はなくなった国立療養所中野病院ももとは東京市療養所という結核療養所だったようですし。

投稿: ごまめ | 2007年4月 5日 (木) 23:32

ごまめさん。
ようこそいらっしゃいました。
おっしゃるとおり、ここでの都バスとは池65系統の出入庫線です。
そうですね、今回バス停ができる慈生会病院ももともとは結核の治療のために作られた病院ですね。
昔はこのあたりは抜群に環境が良かったんでしょうね。

投稿: くうみん@管理人 | 2007年4月 7日 (土) 22:30

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