モテモテくん。
女房と二人で久しぶりに行きつけの店に飲みに行った。
久しぶりに行きつけ…というのはおかしな言い方だがそういうことなので仕方ない。
旅行に行ったのでお土産を持ってきたのだ。
店に入ると店員のクミちゃんが「いらっしゃーい…あ、久しぶり~」と私たちだと気づくと元気で人なつっこい笑顔で迎えてくれる。
確か年は23か4くらい。
関西弁の女の子だ。
髪は茶髪で、ところどころ金色のメッシュが入っている。
ちょっと化粧は厚めだけど、かわいい、いかにも「今時の若い子」という感じだ。
ついでに名前も私とおなじ。
店はまだ開店したばっかりの早い時間なので客は誰もいない。
「ふたりでええ?こっち座ってえな。」
いや、今日は飲みに来たワケじゃないんだ。
それに、これから出かけるところだからゆっくりはできないんだわ。
これ、お土産。
みんなでどうぞ。
「わぁありがとう!」と奥に引っ込みかける。
「あ、アタシ、トイレ行って来るわ。クミちゃんトイレ貸して。」と女房が席を外す。
「あとで返してね!」とクミちゃんもお約束のツッコミを忘れない。
奥に引っ込んだクミちゃんが何やら手にして出てきた。
グラスのようだ。
「ねぇねぇ見て見て!これね、アタシが選んだの!これをお店で出すの!」
見たところ琉球ガラスのようだ。
特徴のある全体のボコボコ、キレイな青いグラスだ。
うん、確かにかわいい。
いいセンスしてるよ。
「そう言ってくれると嬉しいわ!せっかく来たんだから飲んでっえな。」
そうだな、せっかくだからちょっと飲んでいくか。
そう思って席に座る。
しかしクミちゃんて相変わらず愛想がいいなぁ。
かわいいしね。
あの子、最初のころ私のこと好きだったんだよな、たぶん。
最初のころは私だけで来てたんだけど、初めて女房連れてきたときあからさまにガッカリしてたもんなぁ。
そんなことを考えていると自然に顔がにやけてくる。
…というところで目が覚めた。
ちなみに店員は倖田來未だった。
アホか。
ああ、アホだ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント