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2010年5月 7日 (金)

小さいお兄ちゃんと大きい弟。

私は男2人兄弟の長男である。
姪っ子であるあーちゃんのパパという弟がいる。
弟の娘だから姪っ子なんだけど。

歳は3つ離れているんだけど、私は小さく弟はデカい。
私は163センチと小柄なのだが、弟は183センチある。
その差20センチ、頭ひとつ違う。

弟は小さいときからデカくて、私は中学校2年のころに小学校5年の弟に抜かれた。
なのだが、弟は末っ子のためか甘ったれでよく泣いていたので手を焼いた。

あれは10年ほど前のことだろうか。
当時住んでいた団地に帰るためにバスに乗っていた。
団地の中には2つバス停があって、私は先のバス停で降りる。

手前のバス停に来たところでブザーが鳴って小学校2、3年生の子どもが降りようとした。
降りようとするのだが、弟と思われる子が寝てしまっている。
しかもこの弟くんがデカい。
荷物も結構あって、弟くんを抱っこし直すとポロポロ荷物が落ちてしまう。
弟くんを起こそうとすると愚図るのでこれもままならない。

私は見ながらなんだか懐かしい気持ちでいっぱいになった。

そこで運転士に「ちょっと待ってやってよ」と声をかけ、お兄ちゃんに「ボウズんち、団地か?」と聞いたら頷いたので、弟くんを抱っこし荷物を持って一緒にバスを降りた。

帰り道でいろんな話をした。
お兄ちゃんは小学校3年生、弟くんは保育園の年長さんで3つ違い。
今日はおばあちゃんのうちにいって帰ってきたけど弟くんが途中で寝ちゃったとのこと。

なんだか何から何までどこかの兄弟と一緒だ。
程なくして、兄弟の家の階段の下に着いた。
私は弟くんを下ろし、起こしたあと、お兄ちゃんに「このことはお母さんに言わなくていいからね」と言って家に帰した。
別に悪いことをしたわけじゃないけど、親御さんが気を遣うといけないのでそう言ったのだ。

その後、親御さんがお礼に来ることもなかったので、お兄ちゃんは私の言いつけを忠実に守ったのだろう。

あれから10年。
お兄ちゃんは19歳に、弟くんは16歳になっているはずだ。
どこかの兄弟と同じ様に育っていればお兄ちゃんは弟くんに身長を抜かれているはずである。
お兄ちゃんがどこかでまた同じ様な兄弟を見つけて、当時を思い出して手を貸してあげていたら私はとても嬉しい。

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