大震災の残した大きな爪痕が影響を及ぼしています。
直接的な被害だけでなく、自粛や節電などで計ることのできない経済的損失が山のように発生しているそうです。
実は私もそんな被害を受けた一人です。
取引先の工場が被害を受けてしまい、納品までに商品が揃わなくなりました。
さぁ、大変です。
ここでジタバタしてオロオロして何もしないのは誰にでもできますが、ここは打開策として何かの代替案を考えなければなりません。
幸い、別の取引先の社長に相談したところ「おうよ!くうみんちゃんためなら一肌脱ぐぜ!」と言ってくれたので、最初の予定通りとは行かなかったものの、先方にはなんとか納得してもらえるような手筈は整えました。
…しかし。
ホッとしたのもつかの間。
物事とは運ばなくていいときにうまく運ぶものです。
手筈を整えた直後に、被災した取引先から「急遽納品できるようになりました!」との一報。
もちろんそれはそれで喜ばしく最初の予定通りなので結構なことなのですが、事情が事情なので今は結構なことではないのです。
いや、そんなに納品されてもうち困っちゃうし。
まいったなぁ…。
正直ね、在庫を抱えちゃおうかな…とも思ったのですが、さすがにちょっと厳しい。
あとからの案は代替えであり、どちらかを選べと言われれば最初の予定の方が先方の希望なのです。
なので、最初の予定通りの納品をやめるワケには行かないのです。
あとからの骨を折ってくれた社長に断りを入れなくてはならなくなりました。
これは不義理ですよね。
せっかくやってもらったのに。
しかも急遽やってもらったんです。
電話でもいいのですが、やはり顔を見て話をしなければ失礼だろう、と思い切腹覚悟で相手先に訪問しました。
やっぱり笑って聞いてくれることはなかったのですが、災害時ということもありなんとかわかってもらえました。
さすがに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
でも、社長には話はしましたが、実際に作業してくれたのは現場の担当者の方たちです。
社長には話をしたときには担当の方達はお留守でした。
この方たちにもお詫びしなければと思い、翌日朝一で再訪問し、深々と頭を下げました。
幸い、この方たちは昔からの長い付き合いなので「も〜!!」と言いいながらも、「でも最初の予定通りに行ってよかったじゃん!ま、うちの方も手配は間に合ったから気にしなくていいよ。今度飲みに行こうや。」って言ってくれました。
ホントに思わず泣いちゃうくらいに嬉しかったです。
私は人に恵まれているなぁ、とつくづく思います。
そして帰社するとすぐにそこの社長から電話がありました。
「今朝一番で来てくれて、担当者に詫び入れてくれたんだって?嬉しかったよ〜!仕事はハートだからな!だからくうみんちゃん好きなんだよ!またなんか困ったことがあったらなんでもいいからいつでも言ってこいよ!」
正直、ムチャクチャ嬉しいですよね。
人間、悪いところはすぐに見つけられるものです。
でもいいところってなかなか見つけられないモンですよね。
「悪いところはその人を知らなくても見つけられる、いいところはその人を知らなければ見つけられない」からなんだそうです。
人のいいところを見つけられて、それを褒めてあげられる人というのは本当に尊敬します。
私だってこうして褒められれば「よし!またがんばろう!」ってなるもんね。
人の上に立つ人はこうでなければならないと思うと同時に私も頑張ってこうゆう人になりたいと思います。
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