信州長野のお盆の過ごし方。
東京生まれの東京育ち、両親も東京生まれの東京育ちの私には帰省する場所はなく、夏休みの思い出はあまりありません。
寂しさを覚える反面、ニュースで帰省ラッシュの電車やクルマの混雑を見ながら「あーれま、大変だねぇ」なんて言ってるのが帰省するとこのない東京人の正しい過ごし方なのです。
それが、たまたま地方に実家のある人をヨメにもらってから帰省とゆう行事が発生するようになりました。
テレビで見ていた混雑も「あー、こーゆーことだったのね」とわかるようになってきました。
会社にはいって約20年。
初めてお盆のど真ん中に休暇を取って女房の実家に帰省しています。
たまにはいいかな、と。
でも、いやぁ、人並みにお盆になんか休むモンじゃありませんな。
長野まで8時間かかりましたよ。
長野のお盆は、天ぷらを食べ、おやきを食べます。
あ、こりゃお盆だけじゃないか。
信州の人はとにかくなんでも衣つけて油で揚げちゃうし(言い過ぎか)、おやきだって決して美味しいものでは…(失礼)、なので中身だけあればいいやって感じです。
長野でお盆といえば、「かんば」です。
「かんば」というのは白樺の皮で、これをお墓と玄関先で焚いて迎え火や送り火にするのです。
自然素材でありながらも燃やすと黒煙を吐き出すとゆう、なかなかパンチにあふれたシロモノです。
この時期になるとスーパーでもかんばを売ります。
最初の頃、なんでスーパーで木の皮が売っているんだろうと不思議に思ったものでした。
それと、迎え火でかんばを焚くときには「このあかりでじいちゃんばあちゃんおいでやれおいでやれ」(送り火のときは「このあかりでじいちゃんばあちゃんおかえりおかえり」)って言うのですが、女房のおばさんと妹がこの言葉に節を付けて歌い始めました。
私は知らなかったのですが、この言葉は歌なんだそうです。
歌というかなんと言うか、とにかくそうゆうことなのです。
お盆ってキュウリとナスで馬を作って、お墓で焚いたお線香を付けたまま家まで運ぶモノだと思ってたんですけどね。
ま、お線香はうちの場合お墓が近所なもんですから、我が家独特かもしれませんが。
でも女房は「最初あのキュウリとナスの馬は何かと思った。なんかの宗教かと思ったもん」って言ってるので、やっぱり東京ローカルなのかもしれません。
つーか東京都民は思い上がってるので日本全国東京だと思ってるんですよ。
女房と結婚してから8年。
長野の実家付近の道はすべて覚え、なんちゃって信州人(私も父方のおばあちゃんが信州の人なのでまんざらなんちゃってだけでもないのですが)になったつもりでいましたが、つもりはつもり。
信州は深いです、はい。
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