迷信を信じますか？

おばあちゃん子だったせいか、この世代では私は迷信を信じる方だと思う。
未だに霊柩車を見れば親指を隠すし、夜に口笛は吹かない。
親指を隠さなきゃ親の死に目に会えないし、口笛を吹くと蛇が出る。
もちろん、夜に爪を切ったりしない。
これも親の死に目に会えないからだ。

ところが、結婚して驚いた。
女房は平気で夜に爪を切るのだ。
ダメだよ！
「なんで？」
だって…。
「へぇ、そうなんだ。パチンパチン…。」
家によってなのか地域によってなのかわからないけれど、女房の家ではこうゆう迷信はないらしい。
ちなみに女房の家では、夜に口笛を吹くと泥棒が出るそうである。

私はおばあちゃん子だったので迷信をこういった信じてしまうと思うのだが、当のおばあちゃんはこれがそうでもなかった。
一緒に住んでた頃なんか平気で夜に爪を切っていた。
おばあちゃん！ダメだって！
「なんで…」
だって、親の死に目に…。
「…だから？」
あ…、まぁ確かにひいじいちゃんもひいばあちゃんもとっくにいないからいいのか。
…いいのか？

魔女（私の母親）は夜に爪を切ったのかわからないけれど、魔女の兄弟は７人ともキッチリおばあちゃんの死に目には会えたので、そんなに気にすることはないんだろう。
あ、まだ殿様（おじいちゃん）が元気だけどね。
よくねーじゃん。

でも、やっぱりどうにも抵抗があって未だに夜には爪を切れないでいる。
こうゆうのはたとえ迷信でも誰かが言い伝えて行かなきゃいけないモンだもんね。