日本人として生まれたからには、一度は行ってみたいと思っていたところがありました。
それは伊勢神宮です。
江戸時代、お伊勢参りと言えば江戸の人の最高の娯楽でした。
江戸っ子の端くれに生まれからには一度でいいからお伊勢さまに行ってみたい。
いや、この場合の端くれは江戸の隣って意味ですけどね。
でも、前からそう思ってました。
そしてやっと来ることが来ました。
朝3時に家を出て、平日は4時までに高速に乗ることが出来れば通行料金は半額です。
もちろんそうしました。
来ましたよ、伊勢神宮ですよ。
日本の神社の最高クラスにいる大幹部です。
伊勢神宮には内宮と外宮と呼ばれている2つの社があります。
それぞれの説明は他に譲るとして、まずは外宮に行くのがスジだろうってことで先に外宮に来ました。

どれだけ広いのかと思って来てみたんですが、外宮はとってもシンプル。
入り口から入ってちょっと入ったところに正宮があります。
もちろんご本尊は見られないので、入り口に建っている社殿にお参りをします。
正宮のほかにもいろいろと社があるのでそこも回ってお参り。
いろいろお願いしてきちゃいました。
で、外宮の敷地の中には今でもお祓いで使う、いわゆる「パワースポット」が存在します。
伊勢自体がパワースポットなんじゃなかろうか、とも思ったりするのですが、お祓いの場所は囲われていて入れなくなっています。
ネットを見ると、「気を感じて掌に熱を感じる人がいる」なんて書いてあったりします。
女房もそれを読んだのかなんなのかはわかりませんが「あー!手があったかくなってきた〜!」って。
オマエさんのあったかいのはアタマの中でしょうが。
さて、外宮を後にし、内宮にやってきました。
駐車場待ちだけで30分。
平日でこれだから土日はどれだけ混んでいるのか推して知るべし。
しるべした・すたろーん。(←失格)
なんたって、ここは神社界の最高クラスですからね。
参詣の作法だってしっかり守らなきゃいけないワケです。
ドレスコードがあるワケじゃないけど、タンクトップはダメとか、ウワサによるとジーンズもダメなんてことも言われました。
一応は日本人の端くれですから神社の最低限の作法ぐらいは知っているつもりです。
たとえば鳥居の真ん中と参道の真ん中は神様の通り道だから通っちゃいけない、とか。
あと、手水舎で手を洗って清めてから参詣するとか。
でも、伊勢神宮にはもっと清めなきゃ行けない決まりがああって、敷地内を流れる五十鈴川で手を洗うのが正式なんだそうです。

さっそくやってみました。
ち、ちべたい…。
当たり前です。
気温は0度で雪が舞ってますからね。
濡れた手に風が当たった時の体感温度は推定マイナス3度ほどかと。
なぜ手が冷たくなるかというと気化熱が手の温度を奪うからで…などと頭の中で繰り返しつつ自分の寒さをごまかします。
ちなみに、ここには「五十鈴川に投銭をしないでください」って書いてありますが、まぁモノの見事にみんながお賽銭を投げるらしく、川底がキラキラ光ってます。
…ここには神様いないよねぇ?
ここが内宮の正宮です。

来る前にいろいろとネットを見たり、ガイドブックを見たりして下調べしたのですが、なぜかどれを見てもこの石段の下から見上げた写真が載っているのです。
今日行ってみてそのナゾが解けました。
正宮そのものは撮影は禁じられているので、「撮影は石段の下で」って書いてあるのです。
だからみんなここからの写真を撮っているのですね。
ちなみに内宮は外宮と違ってけっこう広いので、見て回るにも見応えがあります。
結局1時間半くらいかかりましたね。
ちなみに伊勢神宮の祀神は天照大神です。
てんてるだいじん、じゃないですよ。
あまてらすのおおみかみ、ね。
それに歴代の天皇を祀ってあるんだそうです。
ふええ。
ちょっとした歴史の重みを感じました。
いやぁ、来て良かったなぁ。
伊勢神宮の神様は、20年に1回、新しい社殿を建ててそこにお引っ越しをします。
これを式年遷宮と言って大昔からそうゆうモノなのだそうですが、今年がちょうどその年に当たっています。
今年は第62回なんですって。
これだけ長い間やってて「第○回」ってのも面白いモンですが単純計算で1240年ですか?
オリンピックなんてメじゃないですね。
なので、内宮、外宮とも社殿の建築中です。

道理で外宮の建物がボロボロだったワケです。
ある意味で貴重なモノが見れましたね。
さて、伊勢神宮をあとにして旧二見町にある夫婦岩(めおといわ)に来てみました。
ただ、岩が並んでるだけじゃねーか、って言えば確かにそれまでなのかもしれませんが、そこは何でも神様にしちゃう日本人。
それにここはパワースポットの伊勢なワケですから霊験もあらたかなのであります。
人間とゆうモノは選択の連続で生きている。
その組み合わせは無数であり、たとえ同じ人間がその人生を再び歩んだとしても同じ人生を送ることは不可能である。
ありきたりの人生など存在しない。
故に人間は尊いのである。
これが無数の人間によって繰り広げられている。
袖摺り合うも他生の縁、とはよく言ったものだ。
そして、その無限にある人生のパターンのうちのひとつの中で縁があって結ばれたのが夫婦なのである。
なんとゆう偶然か。
そしてなんとゆう必然か。
他人だからこそ夫婦の絆とゆうのは尊く、そして強固なモノなのだ。
…なんて海を眺めながらカッコイイことを言ってみたいんだけど、海がハンパない大荒れ!

夫婦岩に行くにはこの柵の手前の通路を通らなきゃいけないんですが、波が「だっぱ〜ん!」って容赦ないからタイミングを見計らってダッシュしなきゃいけないのです!
うーん、夫婦には晴れの日もあれば雨の日も嵐の日もある、と夫婦岩は教えてくれているようでございます。
男なんて星の数ほどいるんだ、とか、女なんか星の数ほどいるんだ、なんて言うけど実際に見えるのは1000から2000くらいでしょ?
東京だったら数えるくらいしか星なんて見えないもんね。
そのくらいの縁しかない中で夫婦になったんだ、せいぜい伴侶は大事にしなさい、と言われた気がしました。
ありがとう、夫婦岩師匠。
今回、伊勢と鳥羽を旅行先に選んだ最大の理由は「ピノコと旅行がしたかった」からです。
旅行に行ったことはありますが、たいていの場合、ピノコはお泊まりできないので宿泊先のホテルのペットホテルなんかに預けています。
鳥羽とゆう場所はワンコに優しい場所で、ケージに入れるなどルールを守れば行ける場所は多いですし、ワンコと一緒に泊まれるホテルもあります。
なので、今回はピノコ優先とゆうことである程度ホテルが決まっちゃいました。バカだなぁ、とお思いでしょうが愛犬家ってそうゆうモンなんですよ。
家族ですからね。
我が家の旅行といえば、素泊まりが定番で、車中泊のことすらあります。
ゼイタクはできません。
なので、今回のようにホテルで食事が出て来るのは初めてなのです。
ちなみにひとり1万4千円。
ゼイタクではありますが、ちょうど結婚10周年だし、たまにのゼイタクはいいか、と思い切っちゃったワケです。
お部屋は隅っこ。
なぜか我が家は隅っこの部屋になることが多いんです。
非常口に近いから喜ばなきゃいけないのかもしれませんが。
部屋に入ってなぜ隅っこなのかわかりました。
ここはワンコ連れ専用ルームなのです。
よく見るとふすまにどっかのワンコがひっかいたらしき跡が。
別に汚くはありませんけどね。
でも1万4千円ですよ。
素泊まりだってホテルだったら6〜7千円はしますからね。
それに朝ご飯もついてるワケでしょ?
そんでもってピノコも泊まれるんでしょ?
そんなワケで食事には大した期待をしていなかったのですが、出てきた料理を見て夫婦してビックリ。
伊勢エビは出るわ、松阪牛(まつざかぎゅう、じゃなくて、正確にはまつさかうし)は出るわ、釜飯は出るわ、三重名物てこね寿司は出るわ…。

しかも、仲居さんに「今日はアワビが入ってまして1000円なんですがいかがですか?」って言われてせっかくなので、と頼んだはいいけど1000円で しょ〜って高をくくってたら私のデカい握りこぶしぐらいのアワビが出てきちゃって…これ、東京ならアワビだけで1つ5000円コースです。
それを焼いていただいちゃったり。
ピノコもホテルから松阪牛のクッキーをもらってご満悦です。
いや、ゼイタクですよ。
とんでもないゼイタクです。
明日からちゃんと生きて行きますし、来週からマジメに働きます、って思わず誓っちゃうほどのゼイタクです。
この写真、「ゼイタクだ!」って言われるか、「自慢か!」って怒られそうだったので出そうかどうか迷ったんですが出しちゃいます。
てへぺろ。
しかし魚はウマいし肉はウマい。
三重県には初めて来たんですがいいところですね。
いつも三重県は東名阪で通過するだけですから。
ご飯を食べ終えてお風呂に行きましたが、このホテル天然温泉なのです。
しかも露天風呂はあるわ、サウナはあるわ、ジャグジーはあるわ。
さらにプライベートビーチがあるらしく、夏は海岸で泳げるそうです。
いいお湯でした〜。
露天風呂は夜で何も見えなかったんですが、まぁ寒いの寒くないの…昼間は雪が降ってましたからねぇ。
でも、これも風情があっていいじゃありませんか。
いや、ゼイタクです。
ホントにゼイタクです。
つかの間のゼイタクです。
明日から真っ当に生きて、来週からマジメに働きます。
ハイ。
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